箕輪の人 其の三

綱島街道を日吉駅に向かって歩いていると、左側に読売新聞の販売所がありますよね。そこを過ぎたあたりからずっと花々が植えられている箇所があります。いつも通っている人達はもちろんご存じだと思いますが、このジリジリと照りつける容赦ない日差しの下でも、寒々しく凍えるような冬の間も、色とりどりの可愛らしい花が途絶えた事はありません。

私は勝手に「お花ロード」と名前をつけて楽しませてもらっています。

以前は荒れ放題で、空き缶やたばこの吸い殻等が捨てられていた歩道を現在のように見違えるようにきれいにしてくれたのが、牧さんご夫妻です。

 

ご主人には昨年の【高架下放射線測定(ブログアップ)】時に少しだけお話を伺った事があるのですが、今回は奥様にたっぷりお話を聞かせていただくことができました。

 

この日もちょっと歩くと汗が噴き出るような暑い熱い日でした。水やりの為のお水をたくさんのペットボトルに詰め運んで来られた奥様を直撃(*^^)v

そもそものきっかけは?と尋ねると、息子さんのお嫁さんが日吉に初めて来る日、駅から牧さんのご自宅までこの道を通ることになるのだが、当時草ボウボウでゴミだらけの道を歩かせるのは余りに忍びないと、ご夫妻でセッセセッセと草刈りをしてゴミを拾ったそう。その時のゴミ袋がなんと45個も。

その後、退職したご主人と本格的にゴミ拾い、草取り、自腹で植栽を開始。それから約3年程。その活動が見込まれ今では町会長から推薦を受け「箕輪町の環境美化部長(美化)」に。そして港北土木事務所からもお墨付きをもらっています。植栽の範囲も広がり、今年は向日葵と朝顔も加わりその景色はお見事!でした。

今までで特に嬉しかった事は?と尋ねると、近くの病院に通っている人が、「今まではバスを利用していたけれど、花を見たいからリハビリを兼ねて歩くようになったのよ♪」と言ってくれた事だそう。通学、通勤途中にこの可憐な花達に励まされたり、癒されたりしている人は多い筈。それなのに、中には自転車のタイヤで花を踏み潰して行っちゃう人や花をごっそり抜いて持ち帰っちゃう人もいるそう・・・ナンテコトッ!!

毎日毎日、続けるというのは相当大変なこと。「イヤイヤ大した事はしてないのよ。自分の健康の為、趣味を楽しんでいるだけ、皆さんに喜んでいただけるのが嬉しいだけ(*^^*)」と、ニコニコ笑顔で応えてくださる奥様と、「早起きできるし、生活リズムができたし、なによりも元気に過ごせる!!毎日に楽しみができたよ」と日焼けした顔をほころばせる牧さん。

水やりもあるし、花の世話が気になって長い旅行はできなくなったと言いながらも、まるで子どもを育てるような眼差しで草取りに精を出す奥様。「写真?おれはいいよ~()」牧さんは街道から横にそれる道のゴミを拾いながら80階段まで掃除に行ってしまいました。他にも高架下の遊び場を掃除してくれています。

仲のよいお二人が育てた花達は、柵の向こう側にも元気いっぱい咲き誇って、道行く人達を幸せな気分にしてくれます。

牧さんご夫妻、どうぞお体に気をつけて、これからも多くの人達を楽しませてください。突然の取材に快く応えてくださいましてありがとうございました。

 

ブログを開始してから、いや、そのずっとずっと前から書きたかった記事でした。だけど、あまりに思い入れが強くて、先週取材をさせていただいたにも関わらず、アップがすっかり遅くなってしまいました。

 

 


文章/写真:RIKO

 

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