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大聖院通信vol.13「二百十日」

門前のさるすべり(百日紅)
門前のさるすべり(百日紅)

 きびしい暑さも盛りを過ぎて、少しずつ秋の気配が感じられるようになってきた。

 大雨が各地に甚大な被害をもたらしている。また、台風が日本列島を窺っていて、天気予報などで連日のように注意を促している。

 9月のカレンダーには「二百十日」という注記がある。

「二百十日(にひゃくとおか)」とは、立春から数えて210日目、9月1日頃をいう。ちょうど稲が開花するこの時季は、台風が襲来する時期にもあたることから、米作りをする農家では厄日として警戒する。台風の激しい雨・風によって、ようやく実りはじめた稲穂が痛めつけられると、ここまでの丹精が台無しになってしまう。稲作農家としては、まさに祈るような気持ちでこの時期を過ごしていたのであろう。

 こんな話がある。激しい雨に耐えかねて、お寺の本堂で雨が漏りはじめた。それを見つけた和尚さんが、大きな声で「大変だ!本堂が雨漏りしているぞ!」と小僧たちに呼び掛けた。誰よりも早く本堂に駆けつけた小僧さんは、なんと手にザルをもっている。それからややしばらくして、他の小僧さんたちが、手にそれぞれタライ・桶・皿などを持ってドタバタとやってきた。騒ぎがひと段落してから、和尚さんは、ザルを持ってきた小僧さんを褒めた。普通に考えれば、雨漏りの滴を受け取るためには、タライなどの容器でないと役に立たない。当たり前だが、ザルでは雨水を溜めることができない。しかしこの和尚さんは、たとえザルを持ってきたとしても、“真っ先に駆けつけた”ということを良しとしたのだ。いざという時に、頭でアレコレ考えるよりも早く、先ず行動する。住職の「大変だ!」という声に応じて、逸早く咄嗟(とっさ)の行動に移ることができる、その機転を褒めたのであろう。

 

 地震や火事、台風などの災害は、予期せずにやってくる。いざという時に、とっさに的確な行動が取れるかどうか。日頃から、充分な備えと心構えを怠らないことが肝心だと思う。瞬時の判断によって、紙一重のところで危機から逃れたという話をよく聞く。もちろん慎重さ・冷静さを保つことも大切だが、とにかく行動しないことには如何ともし難い。たとえ枕を抱えて逃げ出したとしても、それで命が助かったならば、後々になって笑い話にもなるであろう。「命あっての物種」である。(副住職孝善)

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