大聖院通信

2016年

1月

05日

大聖院通信vol.17「おせち料理」

お正月は、新しい一年に福をもたらす神さま(年神さま)を各家にお迎えする行事である。一年の始まりという大切な節目にあたって、年神さまを歓迎し御接待するためのお供え物のことを「御節供(おせちく)」、略して「おせち」といい、このお下がりを家族や親族と分け合って頂戴するのが《おせち料理》の本来のあり方のようである。おせち料理には、普段の食卓には上ることが稀な、お正月ならではの特別な品々がある。また、たとえ日常的な食材であっても、わざわざ縁起を担いだ特別な呼び方をしたりする。これらの由来や意味については諸説あるようだが、どの品にも、新しい一年が安泰であるように…という願いが込められている。

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2014年

4月

07日

大聖院通信vol.16「午歳のお開帳~准秩父観音霊場~」

 今年は、干支の午歳(うまどし)にちなんで、“准秩父観音霊場(じゅんちちぶ かんのん れいじょう)”が開帳されます。

 横浜市の港北区・都筑区・鶴見区、川崎市の川崎区・幸区・中原区に点在する寺院やお堂・庵など全34ヶ所の札所(ふだしょ)が、古くからの習わしにしたがい、12年に一度、午歳ごとに、観音さまのお開帳をおこないます。

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2013年

12月

31日

大聖院通信vol.15「お正月飾り」

十二月に入ると、スーパーなどの店頭にお正月飾りが並びはじめる。近頃は、隣に陳列されているクリスマス飾りと張り合っているかのように、オシャレなものや可愛らしいものも増えていると思う。

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2013年

10月

02日

大聖院通信vol.14「美意延年」

彼岸花
彼岸花

 秋の空が青く高く澄みわたっている。あの暑さからようやく解放されて、心地よい時節になってきた。

 

さて漢字の成り立ちの話だが、“心”という部首に“秋”を組み合わせると「愁」という字になる。辞書の説明によると、秋という文字には“ちぢむ”という意味があるので、「愁」とは心が小さく縮むこと、つまり「うれえる、かなしむ」となるのだそうだ。とはいえ、ひと口に“秋”といっても、まだまだ夏の暑さが残る初秋、名月を愛でる仲秋、野山や田畑に自然の恵みがあふれる実りの秋、黄や紅に色づいた木の葉がやがて枯れ落ちて寒い冬に向っていく晩秋まで、色々な秋がある。「愁」の場合はたぶん晩秋の風情に由来するのだろう、と私は勝手に納得している。

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2013年

9月

01日

大聖院通信vol.13「二百十日」

門前のさるすべり(百日紅)
門前のさるすべり(百日紅)

 きびしい暑さも盛りを過ぎて、少しずつ秋の気配が感じられるようになってきた。

 大雨が各地に甚大な被害をもたらしている。また、台風が日本列島を窺っていて、天気予報などで連日のように注意を促している。

 9月のカレンダーには「二百十日」という注記がある。

「二百十日(にひゃくとおか)」とは、立春から数えて210日目、9月1日頃をいう。ちょうど稲が開花するこの時季は、台風が襲来する時期にもあたることから、米作りをする農家では厄日として警戒する。台風の激しい雨・風によって、ようやく実りはじめた稲穂が痛めつけられると、ここまでの丹精が台無しになってしまう。稲作農家としては、まさに祈るような気持ちでこの時期を過ごしていたのであろう。

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2013年

7月

25日

大聖院通信vol.12 「石のお地蔵さん」

セミの抜け殻とお地蔵さま
セミの抜け殻とお地蔵さま

 境内にある石のお地蔵さんの顔に、セミの抜け殻がしがみついている。台座の部分まで含めると、高さは2メートルにも達するであろうか。「よくあそこまで登ったなぁ」と、セミの根性には感心させられてしまう。お地蔵さんにしてみれば、足元からせっせと這い上がってきたセミの幼虫が、まさか自分の鼻先で羽化し始めるなんて思ってもみなかったであろう。苦笑いしながら「こりゃまいったなぁ」などとつぶやく声が聞こえてきそうだ。

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2013年

6月

30日

大聖院通信vol.11 「ハスの花」

ハスの花芽
ハスの花芽

 境内のハス池では、梅雨の間に緑色の葉っぱがグングン大きくなり、その隙間を縫うようにして花芽(はなめ)が伸びてきた。この花芽が充分に膨らむと、いよいよハスの開花が近い。

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2013年

6月

02日

大聖院通信vol.10 「口は災いの元」

睡蓮(スイレン)
睡蓮(スイレン)

 ついついカッとなって、思わずキツイ言葉が口をついて出てきてしまう。それを受けた相手もさらに語気を荒げる。お互いを傷つけ合う言葉の応酬がエスカレートして、ついには・・・と、そんな事件を耳にすることが少なくない。

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2013年

4月

30日

大聖院通信vol.9 「南三陸まなびの里 いりやど」

ゆめ多幸鎮(オクトパス君)
ゆめ多幸鎮(オクトパス君)

 宮城県南三陸町の志津川(しづがわ)湾は水産資源が豊富で、とくに美味しいタコが捕れることで有名である。このタコをモチーフにした南三陸町のイメージキャラクターが“ゆめ多幸鎮(ゆめたこちん)オクトパス君”である。「置くとパス(合格)」とかけ、合格祈願のお守りとして地元でじわじわと人気を集めていた。ところが、町おこしのキャンペーンを展開した直後に、あの大震災の津波によって販売店や工場などの施設がすべて流されてしまった。

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2013年

3月

20日

大聖院通信vol.8「お彼岸のお参り」

沈丁花(ジンチョウゲ
沈丁花(ジンチョウゲ

 春のお彼岸になると、暖かさに誘われて、境内が賑やかになる。

 芽吹きの時季を迎える“春分の日”は「生物をたたえ、自然をいつくしむ日」とされ、日頃の感謝をささげながら、ご先祖さまのお墓参りをするならわしである。

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2013年

2月

28日

大聖院通信vol.7 「キズのある茶碗」

ふきのとう
ふきのとう

 にわかに骨董品の蒐集に凝りだした男が、いくつかの古道具屋をわたり歩いている内に、ようやく「これは・・・」と思えるような見事な茶碗にめぐりあった。手にとって眺めてみると、堂々とした姿形や釉薬の美しい色合いなどがとても素晴らしく、まことに味わい深い逸品である。ただ一つ、大きなキズがあることが気になった。

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2013年

1月

30日

大聖院通信vol.6 「年のはじめに・・・」

ロウバイ
ロウバイ

新しい年を迎えてから、またたく間にひと月が過ぎてしまった。

 今年は巳年である。「巳」という漢字は、蛇が地中から出てくる姿をかたどった象形文字に由来することから、「起こる、はじまる」という意味もある。また、脱皮をくりかえして成長するその姿から、昔の人は、蛇を「再生・長寿・不死」の象徴と考えたという。

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2012年

12月

18日

大聖院通信vol.5 「冬至の運汁」

どさっと散った銀杏の葉
どさっと散った銀杏の葉

 師走の半分があっという間に過ぎていった。

 年末の風物詩といえば、世間ではクリスマスがすっかり定着しているように思われるが、物心つく頃から「お寺にサンタさんは来ません」などと言い聞かせられてきた私には、どうも今でも縁遠いものだなぁと感じてしまう。その代りに・・・というワケではないのだが、我が家には“冬至の運汁(うんじる)”という恒例のしきたりがある。

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2012年

11月

25日

大聖院通信vol.4 「お寺の名前の由来」

どうだんの紅葉
どうだんの紅葉

木枯らしが吹いて、桜もみじが散りはじめた。もうじき秋もおわりだ。先日、十数人の小学生がお寺を見学にきて、いろいろな質問をしていった。

「誰がいつ建てたのか?」「ご本尊さまは?」「なぜ大聖院ができたのか?」「お寺の名前の由来は?」などなど。真剣な眼差しを向けられて、答える方にも力が入る。

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2012年

10月

26日

大聖院通信vol.3 「自然の恵み」

お寺の裏山にある栗の木が、今年もたくさんの“いが”をつけた。

この季節になると、バケツ片手に栗拾いをすることが、住職の毎朝の日課となる。収穫の秋だ。山にも、田畑にも、さまざまな作物が実る、心躍る季節である。

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2012年

9月

22日

大聖院通信vol.2 「秋のお彼岸」

原発警戒区域内の一時帰宅で、住民の方々が持ち帰ってきたさまざまな物品の中に、その人の思い出が詰まった「日記や写真」、故人や先祖とつながる「位牌」などがあったそうだ。このような自分の過去に関わるものが、明日への一歩を踏み出す時に大きな力となる、という。

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2012年

8月

24日

大聖院通信vol.1「“みのわ”の誇り」

女子サッカー・なでしこジャパンがオリンピックの舞台でも活躍した。体格差のある相手チームに対して、決して諦めない気持ちと固いチームワークで勝利を手に入れた。スポーツに限らず、チームワークは大切なことである。個々の力が結束すると、より大きな力を発揮して、ときには手ごわい相手にも打ち克つことができる。

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コラム著者紹介

◎大聖院 住職

多田 孝文

(ただ・こうぶん)

昭和17年生まれ

平成22年より大正大学学長に就任

 

◎同 副住職

多田 孝善

(ただ・こうぜん)

昭和50年生まれ

 


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